退職代行に興味があるけど、どのような流れで手続きが進むのかよくわからない、という人も多いと思います。そこで本記事では、
などを解説。実際に退職代行を利用した人の声も交えて、スムーズに退職する方法を紹介していきます。
退職代行とはどんなサービス?
退職代行について、「どこまで対応してくれるの?」「自分でやることは何?」など、疑問がある人も多いでしょう。
まずは、退職代行のサービス内容や、依頼主がすること・依頼主の代わりに退職代行業者がやってくれることについて解説します。
会社に連絡せずに退職できる
退職代行はどんなサービスなのかを一言で表すなら「依頼主と会社の間に立つ仲介役」です。
退職代行に依頼すれば、退職代行業者が依頼主に代わって会社へ退職の意思を電話で連絡してくれます。
退職に関する会社との連絡は退職代行業者がすべて代行してくれ、必要書類のやり取りなども郵送で行えるように手配してくれるため、依頼主は出社する必要すらありません。
また、業者によっては以下のような要望にも対応してくれます。
- 有給消化の交渉・請求
- 未払い給与や残業代の交渉・請求
- 退職金の交渉・請求
このような自分で行うのは大変な交渉事もすべてお任せできるため、自分は家で退職代行業者からの連絡を待っているだけでOK。
場合によっては即日退職も可能なので、「とにかく今すぐ辞めたい」「自分で申し出てもなかなか辞めさせてもらえなかった」という人にもぴったりのサービスです。
依頼主がすることは大きく4つ
退職代行の依頼主がすべきことは、大きく以下の4つです。
- 退職代行業者に問い合わせ
- 料金の支払い
- 退職関連書類の提出
- 貸与物の返却
まずは、利用する退職代行を決める必要があります。ほとんどの退職代行では、無料相談サービスを実施しているので、気軽に問い合わせて複数の業者を比較・検討してみましょう。
利用する退職代行業者が決まったら、申し込んで料金を支払います。ちなみに、ほとんどの業者は前払い制です。
そして、退職代行業者の指示をもとに退職届などの退職関連書類を提出する必要があります。他にも、会社独自に提出が必要な書類がある可能性もあるため、指示をよく聞いておきましょう。
最後に、会社から貸与物がある場合は返却して完了です。ほとんどの場合、郵送で返却できるため、わざわざ会社に足を運ぶ必要はないでしょう。
自分でやらなくてよくなることは?
退職代行に依頼すれば、以下のことは自分でやらなくてよくなります。
- 退職の意思を伝える
- 出社して退職手続きをする
- 有給消化の交渉 ※一部の業者に限ります
退職代行の担当者は、指定した日時に会社へ電話をして、依頼主が退職する旨を会社へ伝えてくれます。
通常は出社して行う退職手続きも、退職代行へ依頼した場合はすべて郵送で対応してもらえます。退職届を送付したり、貸与物を返却したりする必要はありますが、郵送で完結するため会社に出向く必要はありません。
また、一部の業者には限りますが、有給消化の交渉を行ってくれることもあります。正直、自力で辞めるとなると「有給を全部使って辞めたい」なんて、なかなか言いづらいですよね。有給交渉をしてもらえるというのも、退職代行を使う大きなメリットの一つです。
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退職代行の流れを5つのステップで解説!
退職代行は、5つのステップで進んでいきます。それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
1. LINE・メールなどで無料相談に申し込む
まずは、退職代行の公式サイトから無料相談の申し込みを行います。
連絡方法は主にメール・LINEの2つとなっており、業者によって利用できる方法は異なります。
特にメールやLINEでの相談を受け付けている退職代行は、24時間対応のところが多いです。「電話では話しづらい」「夜間でも対応してくれるところがいい」という人は、メールやLINEでの申し込みができる業者を選ぶといいでしょう。
2. 正式に申し込み・料金支払い
正式に申し込みをする際に、業者へ伝えておきたいポイントは、以下の通りです。
- 退職代行を決行する日時
- 退職希望日
- 退職理由
- 有給を消化するか
- 退職金を請求するか
- 未払いの給与や残業代を請求するか
- 返却してほしい私物があるか
- 備品や貸与品など会社へ返却するものがあるか
- 送付してほしい書類(離職票など)があるか
- 連絡拒否の希望の有無
業者によっては希望通りに対応ができない場合もあるため、事前に希望条件をしっかり伝えておいてください。
相談の結果依頼することを決めたら、自分の個人情報や会社の情報なども伝え、正式に契約を行います。
正式に申し込みができたら、退職代行業者の指定する方法で支払いを行います。主な支払い方法は、以下の3つです。
- 銀行振込
- クレジットカード払い
- 電子マネー決済
多くの退職代行では前払い制となっており、着金が確認できたら手続きを開始します。
なお、銀行振込の場合は曜日や時間帯によっては着金が翌営業日となることもあるため、すぐに手続きを開始してほしい場合はカード決済がおすすめです。
ただし、退職代行は業者によって料金が異なるため、申し込む前に比較しておくことが重要です。実際、料金を比較せずに退職代行へ申し込んでしまい後悔している方も見られました。
料金とサービス内容をよく比較・検討した上で、利用する退職代行を選ぶようにしましょう。
3. 退職代行業者が会社に連絡
支払いが確認できたら、事前に打ち合わせた内容に沿って退職代行業者が会社に連絡を行い、退職手続きを開始します。
この退職の意思を伝える連絡が退職代行のメイン業務です。ちなみに、民間企業運営の退職代行に依頼すると、退職の意思を伝える以上のことはできません。
もし、会社と以下のような交渉をしたい場合は、弁護士事務所または労働組合運営の退職代行に依頼するようにしましょう。
- 退職日の交渉
- 有給消化の交渉
- 未払い給与の交渉
その日のうちに話がまとまることもあれば、数日かかる場合もありますが、その間自分がやることは何もないため、業者からの連絡を待ちましょう。進捗状況については随時連絡が入りますが、気になることがあればこちらからも連絡してOKです。
もし、会社から直接連絡があったとしても対応する必要はありませんので、すべて退職代行業者にお任せしておきましょう。
4. 退職届の提出・備品の返却・私物の回収
会社側と退職について合意ができたら、制服など備品の返却・私物の回収について連絡があります。
多くの場合は郵送での対応となりますので、会社から借りているものがあれば忘れずに返却しましょう。
この時、退職届も郵送してほしいといった指示があることが多いので、合わせて対応してください。
なお、可能であれば、会社から借りている備品の返却や私物の回収は、退職代行に依頼する前に対応しておいた方がいいでしょう。特に私物は、依頼前に持ち帰った方がいいです。
実際に退職代行を利用した人の中には、私物を持ち帰れなかったことで後悔している人もいます。退職代行を利用すると決めたら、少しずつ持ち帰っておくといいですね。
5. 離職票など重要書類を受け取る
会社から離職票や年金手帳などの重要書類が届いたら、退職手続きは完了となります。
離職票は失業保険の申請に、年金手帳は健康保険加入の手続きなどに必要です。退職後すぐ必要になる書類ですが、退職代行を利用した方からは「離職票が送られてくるまでかなりの時間がかかった」という声が寄せられていました。
会社で発行手続きに時間がかかっていたのか、意図的に送付を遅らせていたのかは不明ですが、転職先に提出する書類がなかなか揃わないのは不安ですよね。退職に関する書類がなかなか届かない場合は、退職代行業者を通して会社に連絡してもらいましょう。
また、対策として、退職代行に依頼する前の無料相談時に、いつまでに離職票がほしいのか希望を担当者に伝えておくことをおすすめします。
退職代行を利用して後悔しないためには? 後悔しないポイントを紹介
このように、退職代行は依頼主と会社の仲介役として、退職の手続きを進めてくれる便利なサービスです。しかし、よく考えずに利用すると後で後悔することも。
退職代行を利用する前に、以下のポイントを押さえておきましょう。
- お金を払ってまで退職代行を利用すべきかよく考える
- 可能であれば業者の比較をしておく
- 会社に私物が置いてある場合は回収しておく
- 職場の人に迷惑をかけたくなければ引継ぎメモを残しておく
それでは、各注意点について詳しく見ていきましょう。
1. お金を払ってまで退職代行を利用すべきかよく考える
退職代行を利用した人の中には、「退職するだけのためにお金を払ったことを後悔した」という意見もあります。
とにかく会社を辞めたい!と勢いで利用したものの、冷静になって考えてみると、自分で退職手続きできたのでは…という人も多いんです。
特に、有給消化や未払い残業代の請求といった交渉が必要がない場合は、退職代行業者は「退職の意思を伝える」だけ。会社を辞めると生活費などの不安もあり、「それだけのことにお金を使わなくてもよかったかも」と後悔しがちなようです。
退職代行の利用を検討する際は、「本当にお金を払ってまで利用すべきか」をよく考えてみましょう。
例えば、心身ともに疲れ切っていて自分で退職手続きをする余力がない、ブラック企業で退職を認めてくれそうにないといった場合には、退職代行を利用する価値は十分にあります。
しかし、ある程度まともな職場であれば、真摯に退職を申し入れれば認めてくれることが多いため、一度自分で相談してみることをおすすめします。そこでしつこい引き留めにあうなどして退職が認められそうになければ、退職代行を利用することを検討してもいいでしょう。
2. 可能であれば業者の比較をしておく
弁護士 | 労働組合 | 民間企業 | |
---|---|---|---|
料金相場 | 2.7〜7.7万 | 2.0〜3.0万 | 1.2〜2.7万 |
退職の意向 | ◎ | ◎ | ◎ |
退職届の代筆 | ◎ | ✕ | ✕ |
有給消化交渉 | ◎ | ◎ | ✕ |
未払い給与交渉 | ◎ | ◎ | ✕ |
退職金の交渉 | ◎ | ◎ | ✕ |
裁判の対応 | ◎ | ✕ | ✕ |
適当に選ぶと「一番料金が安い業者にしたら有給交渉に対応してもらえなかった…」「サービスがほぼ同じでもっと安い業者もあったのに…」と、後悔するかもしれません。
後悔なく希望通りの退職をするためにも、できれば3〜4社程度は業者の比較をして選ぶのがおすすめです。料金を相場と比較したり、対応している業務の範囲を確認したり、じっくり検討しましょう。
多くの退職代行で無料相談を受け付けているので、試しに相談してみて一番信頼できそうだと感じた業者を選ぶという手もあります。
3. 会社に私物が置いてある場合は回収しておく
退職代行依頼後、会社に私物を置いている場合は、私物を取りに行ったり会社に依頼して返送してもらったりする必要があります。ほとんどの会社が郵送での対応に応じてくれるはずですが、郵送対応を断られ取りに行かないといけないとなるとさすがに気まずいですよね。
また、嫌がらせで勝手に処分される可能性もゼロではありません。
実際に退職代行を依頼した方から、「退職前に私物を少しずつ持って帰ればよかった」という後悔の声が寄せられました。
退職代行を使う予定のある方は、決行日までに私物を回収しておきましょう。
4. 職場の人に迷惑をかけたくなければ引継ぎメモを残しておく
退職代行に依頼したら、多くの場合は一切出社せず退職することになります。残された職場の人は、昨日まで働いていた人が引継ぎもなく急に来なくなってしまうため、かなり困惑するでしょう。
しかし、退職代行を使う上で一切迷惑をかけずに退職することは不可能です。それでも、できるだけ職場に迷惑をかけずに退職したいという方は、こっそり引継ぎの準備をしておくことをおすすめします。
実際に退職代行を利用した方からは、「退職代行を利用する前に引継ぎ事項を書面とファイルで残しておいた」という体験談が寄せられました。
退職を決行する前日に机の中に引継ぎメモを入れておいたり、パソコン内に引継ぎ文書を残しておいたりすれば、そのことを退職代行業者に伝達してもらえばOKです。直接引継ぎができないのは不安かもしれませんが、引継ぎメモがあるだけでも、残された人はかなり助かるでしょう。
退職代行業者を介して引継ぎをすることも可能ですが、やり取りに時間がかかるため、事前に準備しておく方がスムーズです。
「職場の人に迷惑をかけたくない」「引継ぎの書類を用意する余裕がある」という方は、検討してみてくださいね。
まとめ
本記事では、退職代行の流れや、依頼主がすること・やらなくてよくなることを詳しく解説しました。
退職代行は、一言で言えば「依頼主と会社の仲介役」。退職したいと自分で言えない方や、会社がなかなか辞めさせてくれない方にぴったりのサービスです。
しかし、なんとなく退職代行を使って結果的に後悔する人がいるのも事実。できれば、希望通りの退職ができるよう下調べ・退職準備をしっかりしておきたいですね。
多くの退職代行業者では、無料相談を受け付けています。気になる点は申し込み前に必ず確認し、後悔のないよう信頼できる退職代行を探してみましょう。
調査概要
調査主体者 | 辞めエール編集部 |
調査目的 | 退職代行サービス利用者の実態調査 |
調査方法 | インターネット調査 |
対象者 | 退職代行を利用した10〜50代 |
対象地域 | 日本国内 |
実施期間 | 2023年02月10日〜02月24日 |
調査人数 | 100名 |