退職を考えているけれど、「退職の意思を2ヶ月前に伝えるのは非常識?」「何ヶ月前に伝えるのが理想なのかな」と心配な方もいるでしょう。
結論から言うと、2ヶ月前に退職を申し出ることは非常識ではありません。しかし、雇用形態や辞め方によっては「非常識」と思われてしまうことも…。
そこでこの記事では、2ヶ月前の退職申し入れでもOKな理由と、退職を申し出る際の注意点について解説します。
退職の意思は2ヶ月前に伝えても非常識ではない! ただし雇用条件により異なる場合も…
退職を伝えるタイミングは迷うものですが、ほとんどの場合、2ヶ月前に申し出ておけば問題なく退職できます。
しかし、就業規則や雇用条件によっては、2ヶ月前では「遅い」と怒られてしまう場合も…。
まずは、2ヶ月前に退職の意思を伝えても大丈夫な理由と、退職申し入れ時期に関する注意点について見ていきましょう。
まずは就業規則を確認する
退職する際には、引継ぎにかかる期間(1ヶ月程度)を踏まえて、早めに退職の意思を伝えるのが無難です。さらに、有給消化をしたい場合は、引継ぎ期間と有給消化日数を含めた上で退職予定日を決定するようにしましょう。
そのため、有給が20日ほど残っている方は、退職予定日の2ヶ月前くらいに退職の意思を伝えるのがちょうど良さそうですね。
しかし、会社の就業規則で退職についての規定がある場合は、原則として就業規則が優先されるため注意が必要です。
これは会社によって「1ヶ月前」「3ヶ月前」などさまざまなため、退職を申し出る前に確認しておきましょう。
ただし、「6ヶ月」や「1年」など極端に長い退職申し入れ期間を定めている場合は、「労働者の退職の自由が極度に制限されている」として無効となることもあります。
就業規則で極端に長い退職申入れ期間を定めている場合などは、労働者の退職の自由が極度に制限され、公序良俗の見地から無効とされる場合もあります。
引用:大阪労働局
この場合は、法律が優先され、2週間前までに申し入れれば退職は可能です。
法律上は退職の意思を伝えて2週間で退職できる
2ヶ月前に退職の意向を伝えても問題がない理由として、まず法律が「2週間前に退職を申し入れれば雇用契約を解約できる」と定めていることが挙げられます。
最低でも2週間前に通知すればOKのため、2ヶ月前なら会社側にも手続きなどを行う余裕が十分にあり、むしろ常識的な対応と言えるでしょう。
契約社員や年俸制の場合は要注意!
契約社員など雇用期間の定めがある場合は、原則として契約期間中の退職は認められていません。
ただし、怪我・病気や親の介護などやむを得ない事情がある場合や、すでに契約から1年以上経過している場合には退職が可能です。
また、給与が年俸制の場合も注意が必要です。年俸制は、1年間の給与をあらかじめ決め、それを分割して毎月支払われる仕組みになっています。
この場合、年度途中の退職はできますが、6ヶ月以上の期間によって報酬を定めた場合は、3ヶ月前に退職の意思を伝える必要があります。
退職を2ヶ月以上前に伝えて“非常識”と言われた人の体験談
退職を2ヶ月以上前に伝えるのは非常識ではなく、法律上の問題もないとお伝えしてきましたが、職場では「非常識」と言われてしまった方もいるようです。
この章では、退職に苦労した方の体験談をご紹介します。
責任ある立場だったため辞めさせてくれなかった
退職を2ヶ月以上前に伝えたのにも関わらず、責任ある立場だったことから辞めさせてもらえなかったという声が寄せられました。
たとえ店長やマネージャーなどの責任ある立場であっても、一従業員であることには変わりありません。従業員はどんな立場でも、自由に退職する権利があります。
人手不足を理由に辞めさせてくれなかった
退職を2ヶ月以上前に伝えたのにも関わらず、人手不足を理由に辞めさせてもらえなかった方も見られました。
会社が人手不足なのは、あくまでも会社の責任のため、一従業員が責任を負う必要はありません。
つまり、「人手不足だから」という理由で退職を認めないのは本来おかしなことです。
退職の意思を伝えると脅された
中には、退職の意思を伝えると「懲戒解雇にする」と脅されたという方もいました。
懲戒解雇と聞くと、「転職で不利になるのでは?」と、不安になりますよね。懲戒解雇をちらつかせて退職を認めないだなんて卑怯なやり方です。
しかし、懲戒解雇は最も重い懲戒処分で、明確な理由もなく下せるものではありません。「会社で横領をしていた」「重大なハラスメント行為があった」などの心当たりがない場合は、心配しすぎる必要はないでしょう。
円満退職するためには? 非常識にならないように配慮しよう
退職する際に非常識と思われないようにするためには、職場の状況も考慮する必要があります。
ここからは、円満退職するために気をつけたい注意点を3つご紹介します。
繁忙期は避ける
円満退職するためにまず気をつけたいのが、繁忙期を避けることです。
退職を申し出た場合、会社は退職手続きだけでなく、後任者の選定や採用、担当業務の割り振りなど、さまざまな仕事が増えます。
繁忙期は通常業務だけでも手一杯なことが多く、会社や他の社員の負担はさらに大きくなるため「こんな時に辞めるなんて非常識だ」と思われてしまうでしょう。
非常識と思われずに円満に退職したいなら、なるべく繁忙期を避けるようにしましょう。
組織変更の前に退職を申し出る
期末などで定期の組織変更が行われる会社の場合は、人事異動などが発令される前に退職の意思を伝えましょう。
もし自分が異動対象者だった場合、人事異動が決定した後に辞めてしまうと異動先は人員の補充が間に合わず、大きな迷惑をかけてしまいます。
「異動が嫌だから辞める」という風にも映るので、異動先だけでなく今いる部署の人にも非常識だと思われてしまうかもしれません。
また、自分が異動対象でなかった場合でも、次の人事異動まで欠員が補充されないと残された現部署の同僚の負担が増してしまいます。
決定前なら自分の後任を配置することも可能になるため、悪影響を最小限に抑えて辞めることができるでしょう。
周りの人に迷惑にならないように引継ぎを行う
退職が決まったら、しっかりと業務の引継ぎを行うことも重要です。
ある程度余裕を持ったスケジュールを組んで、引継ぎを行う人の通常業務に差し支えがないように配慮しましょう。
また、口頭だけでなく引継書にまとめる、営業先がある場合は顧客にも挨拶をして後任を紹介するといったこともしっかり行うことが大切です。
自分が辞めた後に周りの人が困らないように配慮しておくことで、お互いに気持ち良く退職の日を迎えられるでしょう。
2ヶ月前に退職の意思を伝えても認められない場合は?
本来あってはならないことですが、2ヶ月前に退職の意思を伝えても、退職を認めないブラックな会社が存在しているのは事実です。
この章では、退職の意思を2ヶ月前に伝えても認められない場合の対処法を解説します。
退職代行の利用を検討してみる
普通に辞めるのが難しい場合、退職代行を利用するのも一つの手です。
正直、退職代行は「ありえない」「無責任」といったネガティブな意見を持つ方もいます。しかし、第三者が会社との間に入ってくれることによって、スムーズに退職できるのが最大の魅力です。
退職代行業者は退職のプロなので、高圧的な上司に言いくるめられることもなく、淡々と退職の手続きを進められます。
また、会社の人とやりとりをせずに辞められるのも大きなメリットです。退職代行に依頼した後は、出社する必要もありません。家で待機していれば勝手に退職の手続きが進んでいきますよ。
しかも、退職代行を利用すれば、残った有給を消化できる可能性が高くなります。自力で辞めるとなると、「有給を消化して辞めたい」なんて言いづらいですよね。
退職代行なら、退職の意思と一緒に「有給を消化したい」という要望も会社に伝えてくれます。さらに、一部の業者では、有給を消化できるよう会社と交渉することも可能です。
おすすめの退職代行はどこ?
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退職代行ガーディアンの料金は、一律24,800円。労働組合運営の退職代行は、料金相場が2.4〜3万円であることを踏まえると、低価格な料金設定と言えるでしょう。
退職代行ガーディアンを運営する東京労働経済組合は、1999年に設立された歴史ある労働組合です。長年、労働問題に取り組んできた実績があるため、他の退職代行よりも安心して利用できるでしょう。
退職代行を探していると、「この業者は本当に安全なのか」と気になることも多いかもしれませんが、退職代行ガーディアンならその心配は無用。
信頼できて、確実に退職できる退職代行を探している人は、退職代行ガーディアンの利用を検討してみてくださいね!
まとめ
結論、2ヶ月前に退職を申し出ることは非常識ではありません。法律上は、退職の意思を伝えて2週間で退職できることになっていますが、円満に退社するためには引継ぎをしっかり行うことや退職時期に配慮することも大切です。
また、退職予定日の2ヶ月前など、十分に余裕を持って退職の意思を会社に伝えたとしても、非常識だと言われたり、退職を認められなかったりするケースもあります。
そんな時は、退職代行サービスを利用するのも一つの手です。退職の意思を伝えても認められなかった場合や、今すぐ退職したい場合は、ぜひ検討してみてくださいね。
調査概要
調査主体者 | 辞めエール編集部 |
調査目的 | 退職代行サービス利用者の実態調査 |
調査方法 | インターネット調査 |
対象者 | 退職代行を利用した10〜50代 |
対象地域 | 日本国内 |
実施期間 | 2023年02月10日〜02月24日 |
調査人数 | 100名 |