退職代行のトラブルとは? 実体験をもとに7つの事例を紹介

退職代行のトラブルとは? 実体験をもとに7つの事例を紹介
「退職代行を使ったら会社とトラブルになりそう…」と心配な方も多いのではないでしょうか。

そこで、本記事では、

などをご紹介!さらに、トラブル事例が少ないおすすめの退職代行もお伝えしていきます。
 

アンケート調査概要
調査主体者辞めエール編集部
調査目的退職代行サービス利用者の実態調査
調査方法インターネット調査
対象者退職代行を利用した10〜50代
対象地域日本国内
実施期間2023年02月10日〜02月24日
調査人数100名

退職代行にはどんなトラブルがある? 7つの事例を紹介

退職代行を利用した人が実際に経験した、トラブル事例を7つご紹介します。

それぞれの事例について注意点や対策も一緒に解説していくので、トラブルを避けるために参考にしてみてください。

1. 離職票が届くまで時間がかかる

退職後は、通常2週間程度で離職票などの重要書類が届きます。しかし、退職代行を利用した際に、退職が完了しても離職票がなかなか届かないというトラブルが報告されています。

実際に退職代行を利用した方の中には、「離職票が届くまで1ヶ月程度かかった」という方もいました。

20代後半
看護師
離職票などの書類が届くのに1ヶ月程度かかり、役所での手続き等なかなかできなくていろいろ面倒だった記憶があります。

離職票の発行が遅れるのには、退職代行業者ではなく会社側に原因があります。担当者の処理が遅れているだけの場合もありますが、嫌がらせであえて離職票の発行を遅らせている可能性も。

重要書類に関するトラブルを避けるため、事前に退職代行の担当者に次の点を依頼・確認しておくといいでしょう。

  • 離職票の発行を希望する旨を会社に伝えてもらう
  • 仮に書類送付が遅れた場合、退職完了後でも催促してもらえるのか確認する

離職票はこちらから依頼しない限り、会社では発行してくれません。そのため、退職代行に手続きをお願いする時に、発行してくれるよう頼んでみましょう。

また、心配な人は、退職完了後でも退職代行業者から会社に連絡を取ってもらえるかなど、アフターサポートの有無について確認しておくといいかもしれません。

2. 未払い残業代やパワハラ発言の対応をしてもらえなかった

退職代行は運営元・業者によって、対応できる業務がさまざまです。よくリサーチせずに適当に業者を選ぶと、こちらの希望が通らず後悔することになるかもしれません。

実際に、「未払い残業代がもらえなかった」「パワハラには対応してもらえなかった」など、業者選びに後悔している方も見られました。

20代後半
塾講師
会社に行かず手続きをしてもらいましたが、未払い残業代がもらえなかったことが難点でした。
20代後半
不動産営業
上司のパワハラ発言に対しては、私が利用した退職代行では対応できないようなので、対応してもらえる業者を利用すればよかったと思います。

ちなみに、未払い残業代の請求やパワハラの慰謝料請求に対応できるのは、弁護士事務所が運営する退職代行だけです。

多くの退職代行では、無料相談を受け付けています。申し込む前に、「有給を全部消化したい」「未払い賃金を請求したい」など退職に関する自分の希望を伝え、対応してもらえるのか確認しておきましょう。

3. 依頼してから出社することになった

基本的に、退職代行利用後は一切出社せず退職が完了します。しかし、中には依頼後に出社しなくてはならなかった方も見られました。

20代後半
精神保健福祉士
職業柄引き継ぎなしで辞められなかったため、退職の意向を伝えた直後しつこく電話がありました。担当者からも何度もお願いした結果、やっと電話はなくなりましたが、どうしても最後に1度だけ、1日だけ出てきてほしいということで出社する形にはなりました。

口コミにもあるように、引継ぎなしで辞めるのは難しい仕事もありますよね。

退職代行は依頼主へ連絡しないように伝えてくれますが、指示を守るかどうかは会社にかかっています。仮に連絡が来ても電話を取る義務はありませんが、会社からの着信を見ると正直心がモヤモヤしますよね。

依頼後に出社せずスムーズに辞めたい方は、退職代行を決行する前日までに引継ぎ資料を用意し、デスクの中などに置いてくることをおすすめします。

4. 依頼したその日に退職できなかった

即日退職」をアピールする退職代行もありますが、必ず即日退職できるとは限りません。

実際に退職代行を利用した方からは、「退職までに数週間かかった」という声も寄せられました。

30代前半
WEB系コンサルタント
「最短10分で退職完了」と記載されていたものの実際にはそんなことなく、数週間かかりました。

「最短10分で退職完了」と書かれていたら、即日退職できると思ってしまうのも無理はありませんよね。

通常、正社員であれば、退職の意思を示してから退職完了まで2週間かかります。

ただし、有給を14日以上保有している方は、その2週間に有給を充てるという方法もあります。そうすれば、退職の意思を示してから退職日まで出社する必要がないため、実質即日退職が可能です。

5. 職場の人と関係が悪くなる

退職代行を使うと、職場の人と関係が悪くなってしまう可能性があります。

実際に退職代行を使った方の口コミには、「職場の人と前のようには仲良くできなくなった」と残念がる声もありました。

20代後半
美容クリニックスタッフ
いきなり出勤せず辞めることにはなるので、職場の子に迷惑がかかってしまい、前のように仲良くはできなくなりました。

仲良くしていた職場の人と関係が切れるのは正直悲しいですよね。

しかし、職場の人からすると、昨日まで一緒に働いていた人が急に来なくなるのはかなり迷惑です。黙って退職代行を使ったという事実を知り、裏切られたような気持ちになる方もいるかもしれません。

また、「退職代行を使うということは職場の人間関係を捨てる覚悟が必要」という声も寄せられました。

30代後半
工場のライン工
会社内の人間関係を全て捨てるではありませんが、その位の覚悟をもって利用するのがいいのかなと思います。

退職代行を使う以上、会社の人と関係が悪くなるのはある程度避けられないと割り切った方がよさそうです。

6. 転職先が見つからずお金に苦労する

退職代行を使って退職できたはいいものの、転職先が見つからずにお金に苦労してしまう人もいます。

実際に転職先が決まっていない状態で退職代行を利用した方からは、「貯金を崩して生活した」という体験談が寄せられました。

20代後半
人材系営業
転職先が見つかっていなかったので貯金を崩さなければいけなかったです。

収入がない状態は、金銭的に余裕がない人にとってかなり不安ですよね。失業手当は給付条件を満たせば受給できますが、自己都合退職でやむを得ない事情がない場合は受給までに3ヶ月程度かかります。

ちなみに、当サイトが実施した調査では、退職代行を使った8割以上の人が、転職先を決めずに辞めていたことがわかりました。

退職代行利用時に次の職場が決まっていない人は8割
お金の心配をなくすためにも、健康な人であれば転職先を決めてから退職代行を利用するのが安心です。

ただ、心身ともに限界が来ている方は、自分を守るためにも退職が最優先。できるだけストレスなく辞められるよう退職代行の利用をおすすめします。

転職サポートを用意している退職代行

退職代行Jobsが気になるけれど、「安全に辞められる?」「やばいという評判を見かけたけど…」など不安な点も多いですよね。 そこで、当サイト辞めエールは退職代行Jobsの実態を探るべく、利用者21人にアンケートを実施。アンケート結果[…]

7. 私物を回収できなかった

退職代行依頼後、ほとんどの方は出社せず退職が完了します。しかし、私物を会社に残してきてしまったという人も多いです。

実際に退職代行を利用した方からは、「私物を回収できなかった」という不満の声が寄せられました。

50歳以上
介護士
ロッカーに私服を三枚置いてあり、送って欲しかったと伝えたのですが、うまく伝わらなかったです。

まともな会社であれば、お願いすれば郵送してくれるはずですが、そうではない会社もあるでしょう。嫌がらせで勝手に捨てられる可能性もゼロではありません。

できれば、退職代行を依頼する前に私物は持って帰っておくと安心です。

退職代行でトラブルを避けるには? 失敗しないためのポイント

トラブル事例を見てきたことで、退職代行でどのようなトラブルが起こるのか、また何を注意すればいいのか、なんとなく理解できたのではないでしょうか?

この章では、より具体的に退職代行でトラブルを避けるために気を付けたいポイントについてご紹介します。

「今すぐに会社を辞めたい」と闇雲に退職代行をお願いするのではなく、事前にリサーチ・準備をして、スムーズに退職できるように動いていきましょう。

1. いつまでに離職票が必要なのかを業者へ伝えておく

離職票が届かないというトラブルを避けるためにも、いつまでに離職票が必要なのか事前の打ち合わせで業者に伝えておくようにしましょう。

ちなみに、一般的には離職票が届くまでに10日〜2週間ほどかかります。ただ、会社での発行手続きが遅れていたり、会社が悪意を持って送付を遅らせていたりする場合は、もっと時間ががかかる可能性も。

退職代行を利用して退職した方の口コミには「離職票が届くのがかなり遅かったため業者から会社へ連絡してもらった」というものもありました。

20代後半
調理師
離職票と重要書類が届くまでの期間はかなり遅く感じましたが、業者に連絡したらすぐに離職票と重要書類が届きました。

1ヶ月以上などあまりに時間がかかる場合は、退職代行業者から会社へ催促してもらうようにしましょう。

それでも会社が対応してくれない場合は、ハローワークや労働基準監督署に相談してください。事実確認をした後に、しっかり対処してくれるはずです。

2. 対応してほしい内容を踏まえて業者を選ぶ

いくら信頼できる業者でも、自分の希望するサービスが対応外ということもあるので注意が必要です。

というのも、退職代行業者の運営元は3種類あり、それぞれ対応できる業務が異なるからです。

弁護士
労働組合民間企業
料金相場2.7〜7.7万2.0〜3.0万1.2〜2.7万
退職の意向
退職届の代筆
有給消化交渉
未払い給与交渉
退職金の交渉
裁判の対応
基本的に、民間企業の運営する退職代行は、「退職したい意思を代わりに伝える」ことがメインで、有給の交渉や未払い給与などの交渉・請求はできません。

何らかの交渉を希望する場合は労働組合が運営する退職代行を、未払い賃金の請求など法的な対処が必要な場合には弁護士が運営する退職代行を探すようにしましょう。

料金を支払ってから「実はしてほしいことが対応外だった」とわかり、改めて探すと手間も料金も余計にかかってしまいます。退職代行を探す前に、まずは退職代行業者に何をしてほしいのかを明確にしておくといいでしょう。

また、退職代行業者の中には転職サポートなど退職後のサポートをしているところもあります。このようなアフターサポートなど、基本的な業務以外のサービスが充実しているかどうかもチェックしておくのがおすすめです。

3. 自分の要望を業者に細かく伝える

利用する退職代行を決めたら、自分の要望を業者にしっかりと伝えてください。

「退職代行業者はプロだからお任せでいいや」と考える人もいるかもしれませんが、退職するのはあくまでも自分自身。自分が満足のいく退職をするためには、次に挙げる情報や要望を細かく伝える必要があります。

  • 退職を告げてほしい日時
  • 退職希望日
  • 退職する理由
  • 有給は残っているか・有給消化を希望するか
  • 未払いの給与や残業代はあるか・交渉や請求を希望するか
  • 離職票など送付を希望する書類
  • 引継ぎの対応方法
  • 会社の備品・貸与物の返却対応
  • 会社に置いている私物の処理対応(廃棄するか返却するか)
  • 会社からの連絡が来ないように伝えてもらう

上に挙げたのはあくまでも一例。退職手続きが全て終わってから後悔しないためにも、疑問や不明点は最初に相談し、何をしてほしいかをしっかりと伝えるようにしてください。

4. 引継ぎメモなどを残しておく

退職代行を利用して会社に退職の意思を告げてもらうと、多くの人はその後出社することはありません。そのため、事前に退職する準備をこっそりと進めておくといいでしょう。

特に気を付けたいのが引継ぎ事項です。会社からの連絡を避けるためにも、引継ぎ書などを用意しておくことをおすすめします。

実際に退職代行を依頼する前に引継ぎメモを用意していたという方も見られました。

40代前半
トラックドライバー
勤務終了後に引き継ぎメモを運転席に置きました。

この方のように、引継ぎメモを残しておくと、会社の人に大きな迷惑をかける心配がなくなりますね。

退職代行決行日の前日に、会社のロッカーや引き出しにメモを入れておくか、社内PCにデータを入れておき、退職代行業者を通じて会社に伝えればOKです。

5. 次の仕事が心配な場合は転職サポートがある業者を選ぶ

転職先を決めずに辞める場合、次の仕事が見つかるか心配ですよね。次の仕事が心配な方は、転職サポートのある退職代行がおすすめです。

ちなみに、以下の退職代行は、無料の転職サポートがついています。

転職サポートが用意されている退職代行

サポート内容は業者によって異なりますが、求人紹介や書類作成のアドバイスだけでなく、転職祝い金など独自のサービスを用意していることも。

どの退職代行も無料相談を受け付けているので、気になる点がある方は気軽に問い合わせてみましょう。

6. 会社に置いてある私物は回収しておく

会社に私物を置いている場合、そちらも整理しておくのがおすすめです。

退職代行を通じて廃棄・返却などをお願いできますが、会社の人に私物を見られるのは嫌だという人も多いでしょう。この方が言うように、会社にある私物は回収しておくのがいいですね。

40代後半
介護士
持ち帰れなかった私物が少し残っているのが、ちょっと気になりました。もし、可能であれば退職する少し前から、私物を持って帰るなど、少しずつ準備が出来ればした方が良いと思います。

また、会社の備品や貸与物なども、できる範囲で片づけておくといいでしょう。最終出社日にロッカーに置いておけば、後々郵送などの手続きをしなくても済みます。

退職代行で無事に退職する秘訣は? 体験談を紹介

これまでは退職代行のトラブル事例について詳しく解説してきましたが、退職代行で何の問題もなく無事退職できた人ももちろんたくさんいます。

この章では、退職代行でスムーズに退職できた人の体験談を見ながら、その秘訣を分析していきます。

退職代行で失敗したくない人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

日時の指定を細かく伝えたことでスムーズに退職できた

30代前半
スーパーの販売員
会社に伝える日時も細かく指定できたのでスムーズに退職する事ができました。最初は会社から連絡が来そうで不安でしたが、業者さんの方から連絡はしないように伝えて頂けたので直接話す事もなかったです。離職票など、辞めたあとに必要な書類の手配も業者の方が伝えて頂けたのでよかったです。

上記は、退職代行の担当者に日時を細かく指定できたので、スムーズに退職できたという口コミです。

「即日で退職できるから」と何の準備もしないまま突然退職してしまうと、後々後悔する可能性もあります。日にちだけでなく、伝える時間も細かく伝えることで、就業時間になっても出社していないことを心配した上司から電話がかかってくる…などのトラブルも防げそうですよね。

このように、要望を細かく伝えることで、自分・退職代行業者・会社の三者のやり取りがスムーズに行えて、退職手続きも問題なく進むことが多いです。

疑問点を全て解決したため無事に退職できた

20代後半
看護師
私の疑問点にすべて丁寧に答えてくださり、引き継ぎなどの作業はすべて文面でやり取りできるように手配をしてくれました。利用前は、退職できるのか不安でしたが、退職代行を利用して手早く退職することで、もうパワハラ受けなくていいのかなと思うとかなり気持ちが楽になったのは一番のメリットかもしれません。

こちらは、事前に疑問点をクリアにしたことで、思い通りの退職ができたという口コミです。

特に退職代行をこれまで利用したことがない人は、「本当に大丈夫かな」「こんなこと聞いてもいいのかな」と不安になるかもしれません。そんな人ほど、事前に担当者に相談して不安な点を解消しておくことが重要です。

疑問点や不安な点を担当者と共有することで、スムーズに退職手続きを行える可能性が高くなります。

アフターサポートを活用して転職先も見つけられた

30代前半
製造業スタッフ
業者によると思いますが。転職サポートも受けられます。予め転職サポートがあることがわかったので、次の仕事や生活への安心感がありました。

こちらの口コミは、担当者に不安や悩みを相談していたため、退職手続きだけでなく、転職活動もスムーズに始められたというものです。

退職代行を利用する人の中には、「転職がうまくいくかな」と不安な人も多いかもしれません。退職代行業者の中には、転職エージェントと提携してアフターフォローを行っている業者もあります。

退職後はできるだけ早く転職先を見つけたい…と言う人は、アフターサポートを提供している退職代行業者を選んでみるのがおすすめです!

トラブル事例が少ないおすすめ退職代行業者

当サイトでは、実際に退職代行を利用した100人に対し、独自アンケートを実施。たくさんの口コミを分析し、トラブル事例が少ない退職代行業者を3つピックアップしました。

まとめ

本記事では、退職代行のトラブル事例や、トラブルを避けるポイントなどをご紹介してきました。

退職代行業者を選ぶ際には、対応できる業務や転職サポートの有無などをしっかりリサーチしておきましょう。事前の打ち合わせで、自分の希望を細かく伝えることも大切です。

また、余裕がある方は、退職代行を決行する前日までに、引継ぎメモの準備や私物の整理を終わらせておくといいですね。

本記事でご紹介した退職代行は、どれも実績があり、安心してお願いできる業者です。安全性第一に退職代行を選びたい人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。